文章題を方程式で解く
- 文章題を図解し、数値、単位、対象物等を書き込む。
- 各数値の関連性を数式を使って表す。
〖例1〗
「単価78円の商品が32個」という文章があったら、
「@\78×32個」と、その代金額を表わす。
- 明示されてない数値は、仮に「\(x\),\(y\)」等と表示して、問題を解いていく。
- 等しい関係性は等号(=)で、大小の関係性は不等号(<,>,≦,≧)で表わす。
- 等式を変形していき、未知数(\(x\),\(y\)等)=〇〇という形に導く。
- 等式の両辺に
同じ数値を使って加減乗除する作業
を繰り返しても等式は成り立ち、計算後の両辺の値は等しい。
〖例2〗
1.1\(x\)+200=1200×1.08+400
両辺から200を引く……1.1\(x\)=1200×1.08+200
右辺を計算し、両辺の値を1.1で割る……\(x\)=1360
- 複数の等式と複数の未知数があるときは、上記〖例2〗のような作業を繰り返して、まず、未知数の一つを消す。
〖例3〗
①\(\frac{5x+3y}{4}\)+1=\(\frac{x+5}{2}\)
②\(\frac{4x-5y+1}{9}\)=2
①の両辺に4を掛ける……5\(x\)+3\(y\)+4=2\(x\)+10
上記の両辺から2\(x\)と4を引いた後、両辺を3で割ると……\(x\)+\(y\)=2……③
②の両辺に9を掛けて1を引く……4\(x\)-5\(y\)=17……④
③の両辺に‐4を掛けて、④と足し合わせる
…… ‐9\(y\)=9→ \(y\)=‐1
③に \(y\)=‐1を代入し、両辺に1を足すと、\(x\)=3
- 不等式を変形していき、未知数(\(x\),\(y\)等)<〇〇というような形に導く。
- 不等式の両辺に
同じ正の数値を使って加減乗除する作業
を繰り返しても不等式は成り立ち、計算後の両辺の大小関係は変わらない。
〖例4〗
1.1\(x\)+200<1200×1.08+400
両辺から200を引く……1.1\(x\)<1200×1.08+200
右辺を計算し、両辺の値を1.1で割る……\(x\)<1360
- 不等式の両辺に
同じ負の数値を使って乗除する作業
をしたとき、計算後の両辺の大小関係は逆転し、不等号の向きが逆になる。
〖例5〗
①\(\frac{5x+3y}{4}\)+1<\(\frac{x+5}{2}\)
②\(\frac{4x-5y+1}{9}\)>2
①の両辺に4を掛ける……5\(x\)+3\(y\)+4<2\(x\)+10
上記の両辺から2\(x\)と4を引いた後、両辺を3で割る……\(x\)+\(y\)<2……③
②の両辺に9を掛けて1を引く……4\(x\)-5\(y\)>17……④
③の両辺に‐4を掛ける(不等号の向きは逆になる)…… ‐4\(x\)-4\(y\)>‐8……⑤
④と⑤の両辺を足し合わせる…… ‐9\(y\) >9
上記の両辺を‐9で割る(不等号の向きは逆になる)…… \(y\) < ‐1……⑥
⑥と④を組み合わせると……4\(x\)-5・(‐1)>4\(x\)-5\(y\)>17
右辺と左辺から5を引き、4で割ると……\(x\) >3
- 導き出した数値を問題の文章に当てはめて読み、矛盾が無いか確認する。
〖例6〗
水槽に立体を沈める問題
- 水中に立体を入れると次の関係が成り立つので、方程式を立てることができる。
水中に沈んでいる立体の体積=水中に立体を入れる前の水面から上昇後の水面までに在る水の量
- 問題文に水槽や立体の絵が添えられていることが多いので、その絵を利用する。
〖例7〗
[速さ]の問題
- 速さ=一定の時間に進む長さ。「一定の時間」が倍になれば、倍の長さ進むし、「一定の時間」が3倍になれば、3倍の長さ進む。
〔参考〕
「時速40キロ」は、1時間に40㌖進む速さ。「40㎞/h」と表わす。2時間に80㌖進む速さも「時速40キロ」だし、3時間に120㌖進む速さも「時速40キロ」。
- 同じ時間なら、[速さ]が速いほど、遠くまで進める。
- 同じ速さなら、[時間]が長いほど、遠くまで進める。
- [1時間=60分=3600秒]の相互変換が自在にできるよう、練習を積む。
- [1km=1000メートル]の相互変換が自在にできるよう、練習を積む。
- 文章題を図解し、数値、単位、対象物等を書き込む。
- 次の関係を方程式に表わす。
速さ×時間=長さ
〖例8〗
ベン図は、属性に応じて各要素をグループ分けする為のツール(道具)
〔練習問題〕
問)全校の生徒数が132人。そのうち、「ミズタニ」という氏の生徒が7人、「アヤコ」という名の生徒が10人、「ミズタニ アヤコ」という氏名の生徒が2人いる。
「ミズタニ」という氏か「アヤコ」という名を持つ生徒は、何人いるか?
答1)
「ミズタニ」は、7人
「アヤコ」は、10人
「ミズタニ アヤコ」2人は、7人+10人の中で2回、数えられているので、重複した数値として引く。
\(x\)=7+10-2
\(x\)=15(人)
答2)
「アヤコ」以外の「ミズタニ」は、7-2=5人
「ミズタニ」以外の「アヤコ」は、10-2=8人
「ミズタニ アヤコ」は、2人
\(x\)=5+8+2
\(x\)=15(人)
注)「ミズタニ」という氏も「アヤコ」という名も持たない生徒の人数は、
132-15=117(人)