1. メーラーとは?
  2. ビジネスシーンでおすすめのメーラーは?
  3. メーラーとwebメールの違い
    1. Gmail
    2. Outlook
    3. eM Client
    4. Thunderbird
    5. Sylpheed
  4. 用途によっては有料のメーラーもおすすめ
  5. コマンドプロンプトでメール送信
メーラーとは?
 メーラーとは、パソコンや携帯電話を用いてメールを送受信する際に使うソフトことで「メールソフト」とも呼ばれています。
 単純にメールを送ったり受け取ったりするだけでなく、メールを保存したり、アドレスを登録する、受信したメールを転送するといった基本機能も備えており、グルーピング機能・画面のカスタマイズ機能などの機能を備えているメーラーもあります。
ビジネスシーンでおすすめのメーラーは?
 「ビジネスメール実態調査2018」によると、ビジネスシーンでのメーラーシェア率はGmail(G Suiteを含む)』が38.36%、『Outlook』が35.07%です。そして、『iPhone(iPad)のメールソフト』が10.56%、『Yahoo!メール』が10.11%、 『Office 365』が7.64%となっています。
 使いやすさや機能性が優れているのは、先ほどご紹介した調査の結果からも読み取れるでしょう。
 OutlookはWindowsを使ってる人にとっては馴染み深く、使い慣れている人も多いため、Gmailとあわせて人気が高いです。
メーラーとwebメールの違い
 メーラーとwebメールは、一見あまり差がないように見えますが、実は大きな違いがあります。それぞれの特徴を紹介していきながら、違いを説明していきます。
 メーラーは、パソコンや携帯電話の端末にソフトを入れることで使用できるものです。
 しかし、設定を行った端末でのみでしか利用できないため、複数の端末で使用することが出来ない上に、メーラーを設定している端末を持ち運ばなければ使うことが出来ません。
 対してwebメールは、パソコンや携帯電話をインターネットに接続することにより、ブラウザ上で使用できるものです。
 インターネットが使える環境であれば、簡単にメールチェックができ、自宅以外のパソコンや携帯電話でもメールにアクセス出来ます。
 一方でインターネットが使えない状況下だと、メールにアクセス出来ないのがデメリットです。
 また、保存期限という点でも、サービスによっては制限されている場合があり、保存期限を過ぎると見ることが出来なくなります。
 それでは実際にビジネスシーンにおけるおすすめのメーラーをいくつか紹介し来ます。
Gmail
 「ビジネスメール実態調査2018」において、仕事で利用しているメールソフト第一位のGmail。
 Gmailはメーラーでなく、ブラウザ上で無料で使えるwebメールです。パソコン・携帯電話の両方で使用することができます。
 メールの基本的な機能である、メールの送受信、画像・動画・その他ファイルの添付・受信メール転送・メールの仕分け・迷惑メールフィルターを備えています。
 特に、迷惑メールフィルター機能は、Webメールでありながら、その他のメーラーに比べても非常に優れています。
 また、Gmailでは受信メールにラベルをつけることが出来、メールをグループ分けして管理することができます。
 GmailはWebメールではありますが、シェア率が高く高機能なGmailをビジネスで利用するのも一つの選択肢としてありかもしれません。
Outlook
 Microsoft社が運営しているメールソフトで、webブラウザ・スマホアプリの両方でメールすることができます。
 メールのフォルダの管理の簡単さと、複数のアカウントで利用できることが特徴です。
 また、Outlookの仕分け機能には、メール、予定表のイベント、タスクなどの各アイテムに分類項目を割り当てることができる機能が搭載されています。
 それぞれの対象にカテゴリを割り当てられるので、様々な形で分類することが可能です。
 分類項目に色付けすることで、視覚的にわかりやすくすることができるのも、Outlookの仕分け機能の強みです。
 他のソフトウェアやアプリケーションとの互換性も高いため、ビジネス用途にかなり適していることも特徴の一つと言えます。
eM Client
 eM Clientは有料のメールソフトで、名前こそあまり有名ではないですが、とても便利なソフトです。
 メールソフトは複数のアカウントを入れると重くなる場合がありますが、eM Clientは複数のアカウントを入れても重くならりづらいというのが最大のポイントです。
 メール検索をする際に、メール履歴だけでなく添付ファイル履歴から探すことが出来るため、高速でメールを探すことが出来るのも強みです。
 30日間は無料で試すことが出来るため、「有料版を買ったのに、あまり役に立たなかった」という失敗も防ぐことができます。
Thunderbird
 Mozilla社によって提供されているThunderbirdは、無料で利用することが出来るメールソフトで、ブラウザのFirefoxと似ているため、Firefox愛用者にとって非常に使いやすい作りになっています。
 Firefoxと同じく、Thunderbirdにも豊富なアドオン(拡張機能)が備わっており、好みに合わせてカスタマイズ出来ることが最大の特徴です。
 また、利用ユーザーが多いため、Thunderbirdの情報を手に入れやすいという点もメリットです。
Sylpheed
 Sylpheed はシンプルで直感的なUIと軽快な動作が特徴の無料メールソフトです。
 Sylpheedは複数の異なる仕様の機種やOSで同じように動作させるマルチプラットフォームのメールソフトです。
 マルチプラットフォーム型のメールソフトは動作が重くなりがちですが、Sylpheedなら、スペックが低いPCでも動作が軽快で問題なく利用できます。
 また、Sylpheedは1メールを1ファイルとして保存する特徴があり、障害時やウィルス感染時に被害を最小で留めることができます。
用途によっては有料のメーラーもおすすめ
 ビジネスでメールのやりとりをする際には、無料のメーラーよりも有料のメーラーの方が良い場合があります。
 特に、膨大な量のメール扱う場合や、機密性の高い情報をメールでやりとりする場合は、より高機能なメーラーを使うことが推奨されます。
有料メーラーのメリット
 有料メーラーは、「機能面・セキュリティ面・サポートの面」などで無料のメーラーより優れています。
 無料のメーラーは保存容量があまり多くないのに対し、有料のメーラーは大容量のストレージを備えています。多数のメールの送受信を行う場合でも、ストレージ容量の関係でメールを受信出来ないといった問題を防ぐことが出来るでしょう。
 また、有料メーラーは、フォルダ分けや複数アカウントの管理、仕分けルールの設定などのカスタマイズが制限なくできます。
 無料メーラーでもカスタマイズはできますが、アカウント数の制限などがあり、カスタマイズの柔軟性は有料版に比べて劣ります。
 セキュリティ面では、無料のメーラーもパスワード認証といった対策が行われていますが、有料のメーラーではウィルスメールやスパムメール対策が充実しており、より高度なセキュリティ対策が施されています。
 また、無料のメーラーは広告が頻繁に表示されることがありますが、有料のメーラーでは広告やポップアップは一切表示されません。広告によるストレスなく快適に作業することができます。
 今回は電子メールのお話です。メールはインターネット経由で世界中と送受信できるすばらしい仕組みなのですが、基本的な仕組みはかなりシンプルになっています。それを実感するために、メールクライアントを使用せずに、コマンドプロンプトだけでメールを送信してみましょう。仕組みを体感できますし、トラブルシュートの際にも有効に使えますよ。
 ここでは、例として私のgmailのアドレスである ebibibi@gmail.com にメールを送ってみようと思います。(自分のメールアドレスで実験してみてください)
メールサーバーを探す
 まずはじめにメールサーバーを探します。メールをどこに送ればとどくか、ということですね。これはDNSにMXレコードとして記述されています。
 「set type=mx」として、MXレコードを指定した上で「gmail.com」というドメインのMXレコードを検索します。
  コマンドの実行結果から以下の5台のメールサーバーが存在していることがわかりました。
  1. gmail-smtp-in.l.google.com
  2. alt1.gmail-smtp-in.l.google.com
  3. alt2.gmail-smtp-in.l.google.com
  4. alt3.gmail-smtp-in.l.google.com
  5. alt4.gmail-smtp-in.l.google.com
 どのサーバーに送信してもメールは届くはずですが、MX preferenceの値が低いものほど優先的に送信するという決まりになっていますので、ここではMX preferenceがいちばん低い5になっている「gmail-smtp-in.l.google.com」にメールを送ることにします。
メールサーバーへの接続
 メールサーバーにメールを送信するにはまずTCPのコネクションを張らなくてはいけません。ポートはSMTPプロトコルの25番ポートです。
 telnetコマンドで25番ポートに接続します。
SMTPでのメール送信
 接続できたらSMTPプロトコルでメールを送信します。SMTPプロトコルは人間が手でメールを送れるくらいシンプルなものです。
 以下の例はRFC的に正しくない部分も含まれていますが、メールの送信自体はできます。まずはまねをして体感してみてください。
  以下のようにきちんとgmailに届きました。

 SMTPプロトコルの詳細はRFCで定義されていますので、興味がある人は見てみるとよいでしょう。
かんたんな説明
 やり取りの中身をもう少し詳しく見てみます。
 まず接続すると相手のSMTPサーバーのバナーが表示されます。
 220 mx.google.com ESMTP 5si10391978ywl.28
 次にこちらから相手のサーバーに挨拶をします。
  helo test
 ここで、testの部分には本当は接続元のホスト名を名乗ります。この情報はメールのヘッダにも書かれますし、偽の情報だった場合によってはこの時点で接続を切られてしまうこともあります。
 250 mx.google.com at your service
 上記のメッセージは相手サーバーからの応答メッセージです。250というのは「成功」を意味する応答コードです。
 次にメールの送信元のメールアドレスを名乗ります。
  mail from:<ebi@ebi.dyndns.biz>250 2.1.0 OK 5si10391978ywl.28
 ここでは例として私のメールアドレスを書いていますが、もちろん皆さんは皆さん自身の本当のアドレスを記述するようにしてください。
 次にメールの受信アドレスを指定します。
  rcpt to:<ebibibi@gmail.com>250 2.1.5 OK 5si10391978ywl.28
 ここでは例として ebibibi@gmai.com のみに送ることを指定しているわけです。複数の宛先にメールを送信したい場合には、このrcpt toコマンドを複数回実行しjます。
 次にメールデータ本体を送信することを伝えるためにdataコマンドを送ります。
  data 354 Go ahead 5si10391978ywl.28
 この後で、メールヘッダとボディを入力します。メールヘッダとボディの間には空の行を1行いれて区別し、最後に.のみを入力して終了します。
 From:ebi@ebi.dyndns.bizTo:ebibibi@gmail.comSubject : test mailThis is test mail ..250 2.0.0 OK 1239712353 5si10391978ywl.28
 最後にquitコマンドで送信を終了します。
  quit 221 2.0.0 closing connection 9si2298877yws.35
 非常に簡単ではありますが、コマンドプロンプトだけでメールを送信することがこれでできるようになりました。もちろん「日本語入力はどうするんだ」「嘘のFromアドレスでも届いちゃったんだけど・・・」など色々と疑問はあるだろうと思います。より詳細に関しては追々書いていきたいと思いますが、まずは、大きな仕組みとして
  1. メールを投げたいドメインのメールサーバーをDNSで調べる
  2. 25番ポートに接続してSMTPでメールを投げる
ということを認識してもらえればと思います。
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